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2005年12月18日

秋葉原について考える ~ その一

アキバ萌えまっくす―秋葉原完全ガイドブック12月17日の 出没!アド街ック天国「アキバ(秋葉原)」 を見て、最近の秋葉原について書かれているサイトさんなんかをウェブで集めてみました。

まずは最近の秋葉原について
さらに観光地化したアキバ。「最近の秋葉は居心地が悪い」とも (アキバBlogさん)
オタク以外の人達が秋葉原に増えることは問題でしょうか?オレには問題です (アキバ系(秋葉原系)萌えよ公務員試験(TOEIC受験)日記さん)
最近の秋葉は居心地が悪い
mixiで秋葉ツアーをしている人たちの感想とか (以上2つ、神コップBloG_ver.?さん)
旅先の恥は掻き捨て、なんて出来ない。 (Please Mr.Lostmanさん)

それから、それに対する考察など
秋葉原はもともとオタクの聖地ではない (ARTIFACT ―人工事実―さん)
「いや君らが新参だろ」 (翌日~行け! あすなろ大うさぎ狩り部さん)
秋葉原 (森林浴日記G.O.さん)
オタクの「遷都」は起こりうるか? (愚仮面随想さん)

以上を大まかにまとめると、だいたい次のようなことが言われているのではないかと思います。

1. 最近の秋葉原はオタク以外の人が増えてきており、オタクにとって秋葉原は居心地が悪くなってきている。

2. だがしかし、今までのオタクも、実は秋葉原にとっては新参者ではないのか。

3. これからの秋葉原、オタクはどこに行く?


これから何回かに分けて、これらについて自分なりにちょっと考えてみたいと思います。

ここで、本題に入る前に、まず「オタク」という言葉についてちょっと言及しておきましょう。

本来、「オタク」にはいろんな人たちがいるんですよね。
野村総研によれば、オタクの主要12分野として、アニメオタク、コミックオタク、ゲームオタク、アイドルオタク、組立PCオタクなど様々なオタクが挙げられています。
また、他にも「○○マニア」と呼ばれる層と被っていたりと、「オタク」といっても一様でないことは想像に難くないと思います。

したがって、何が言いたいのかといいますと、「秋葉原に集まるオタク」と言ったときにその定義は一定ではなく、非常に曖昧なものであるということを念頭に置かなければならないということです。

まあ、ここではそういう堅苦しいことは抜きにして、以下「オタク」という言葉を使うときは、そういうのを全部ひっくるめての「オタク」ということにしたいと思います。
後で分類が必要になってきた場合には、適宜表現を考えていくことにしましょう。

ということで、本題に。

今回は、今と昔の秋葉原について考えてみたいと思います。


「実用性としての場所」と「体験するための場所」

自分はPCオタクとして10年ほど前から秋葉原に通っています。
当時の秋葉原は気軽に立ち寄れるようなお店がラオックスやソフマップくらいしかなく、パーツショップに入るのにも非常に勇気がいったことを覚えています。

歴史的には、それからメッセサンオーのなどのPCゲームショップが台頭。
さらには同人を扱う店が出現。
そして、それらがミックスされていわゆる「萌え市場」が隆盛になり、現在のアキバブームに至る。
といった感じでしょうか。

では、今の秋葉原と自分の体験してきた昔の秋葉原とがどう違うのか。

上にも書きましたが、昔は気軽に入れるお店がほとんどありませんでした。
それは、商品の購入に相当の知識を必要としており、知らない奴は入ってくるな的な雰囲気が非常に強かったからです。
そういえば、名前は忘れてしまいましたが、商品説明は一切しないけど激安でPCを販売してるような店もありましたよね。

これは言い換えれば、相当の知識or覚悟なんかがなければ、秋葉原には来られなかったんです。
来るためにかなりの勉強を必要として、目的のものを買うためだけに色々なショップを歩き回る。
こうした「実用性としての場所」が、秋葉原だったような気がします。

一方で、今はどうでしょう。
萌え系のお店やヨドバシカメラなんかを中心として、興味本位で入っていけるお店が増えました。
パーツショップでさえも、△△ショップの○号店みたいな店が増えて、店員もかなり商品について説明してくれます。
知識なんかがなくても、気軽に足を運べてしまえます。

こうなると、もう誰でも秋葉原に来られますよね。
ちょっと試しに秋葉原にでも行ってみようか、みたいなことが気軽に言えてしまう。
今の秋葉原は、このような「体験するための場所」になってきたと言えるのではないでしょうか。


雰囲気を味わいに来る

では、秋葉原が「体験するための場所」になってきて、どういうことが起きているのでしょう。

今、秋葉原を訪れる一般の人たちには、
「へぇー、秋葉原ってこんなところなんだ」
という雰囲気を味わうことを目的として来る人も多いでしょう。

要は、こんな世界知らなかった、という非日常なものの体験なわけです。
その非日常を、マスコミもおもしろ半分に取り上げる。

そうなると、「へぇー、こんな店もあるんだ」なんていう感想が出てきますよね。
そして、「へー、こんな店ではこんな人たちが買い物するんだ」に行き着く。
もうこうなったら、「オタク」というものを対象とした一種の見世物でしょう。

いや、99%被害妄想なんでしょうけど。
でも、神コップBloG_ver.?さんなんかの記事を見てると、どうも1%くらいはそういうことがありそうで。

結局、こういう「秋葉原の雰囲気を味わうこと」が、今までいたオタクにとって何か見世物的に感じられ、居心地の悪さを感じさせる原因になってるのだと思います。

長くなってきたので、今回はここで止めにしておきます。
ということで、今回は今の秋葉原と昔の秋葉原について、ちょっと考察してみました。

次回は、ARTIFACT ―人工事実―さんや翌日~行け! あすなろ大うさぎ狩り部さんが述べられているような、秋葉原の新参者論について、自分なりに考察してみたいと思います。
正直、自分もまだまだ秋葉原の新参者ですので、色々と自分を省みる機会になればいいなと思っております。

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